中小企業がクラウドERPを選ぶポイント|導入率やおすすめ製品も紹介
目次
本記事のまとめ
- 中小企業はERPを導入すると、生産性が向上し業務の負担を削減できる
- クラウドERPは昨今普及している「テレワーク」にも対応可能で、業務スピード化や効率化が重要な中小企業が導入するメリットが大きい
- 導入に際して、初期費用や導入期間を削減したい企業には「GRANDIT miraimil」がおすすめ
多くの中小企業の課題として、業務の効率化や人的コストの削減などが挙げられます。
それらの課題を解決する方法として「クラウドERP」が注目されています。そこで本記事では、中小企業がERPを導入する際に知っておきたい基礎知識や導入のメリットを解説していきます。
後半ではおすすめのクラウドERPも紹介しているため、検討をしてみてください。
中小企業のERP導入率
以下は、中小企業のクラウドERP導入率になります。
業種 | ERP導入率(基幹業務統合ソフト) |
---|---|
卸売業 | 29.9% |
宿泊業 | 27.8% |
製造業 | 23.9% |
運輸業 | 20.4% |
建設業 | 16.7% |
飲食業 | 11.6% |
参考:経済産業省「中小企業・小規模事業者のIT利用の状況及び課題について」
これらの統計からわかるように、業種によりERP導入率が異なります。卸売業では導入率29.9%なのに対して、飲食業では導入率11.6%となっています。
また、企業規模が大きくなるにつれてERPの導入率が高くなる傾向にあります。
今後日本でも業務効率化を目指すうえでERPの導入は必要になってくるでしょう。
中小企業がERPを導入する主な理由
中小企業がERPを導入する主な理由として、以下が挙げられます
- 従業員の生産性向上
- 経営資源の効率的な運用
- 業務管理の最適化
- 各業務の属人性を減らす
それぞれについて詳しく見ていきましょう。
従業員の生産性向上
ERPを導入する理由の1つに、従業員の生産性向上が見込める点が挙げられます。
ERPは定型的な業務処理を効率的にこなせます。異なるシステムを1つにまとめることで作業工数が減り、定型業務にかけるリソースの削減につながります。
業務の効率性が向上すると、より重要な業務にリソースを割ける時間が増え、結果的に生産性アップが期待できます。作業負荷の軽減や誤発注・誤請求の防止など「ムダ」を排除したい場合に、ERPは活躍します。
ERP導入による生産性向上の事例として「モリマーエスエスピー株式会社様」をご紹介します。以前は「受注・発注・売上・仕入・注文書・請求書・入金・支払・会計」における一連のプロセスがシームレスに行われておらず、重複入力や重複チェックが頻発していたほか、転記ミスも多くありました。
そこでERPパッケージである「GRANDIT」を導入したところ、シームレスな業務プロセスが構築され、効率性が3倍改善されました。
「生産性をさらに向上させたい」「リソースを重要な業務に集中的に投下したい」という企業に、ERPは向いています。
経営層の意思決定サポート
経営層の意思決定サポートに貢献することもERP導入の理由の1つです。
ERPでは経営情報を一元管理するのが特徴です。システムごとにデータベースを用意するのでなく、各部門のデータを統合データベースに反映します。
そのため経営資源(人材や資金・ものなど)の配分状況を俯瞰的に把握できます。経営資源が明確に可視化されることで、決算の早期化や経営情報の多角的分析を実現できます。
例えば販売実績からトレンドを把握したり、在庫状況をリアルタイムで把握して販売戦略を立てたりなど、必要な情報をスムーズに入手可能です。
一般的に、中小企業の規模が大きくなるにつれて販売管理や財務会計など各業務ごとに最適化が進んでしまっているケースが多いです。この場合、各業務ごとのデータは把握できますが、横断的に情報を把握するのに余計な工数が必要になる可能性が高いです。
ERPの導入により、各所に点在している情報を集中管理でき、より正確で素早い意思決定がサポートされます。
情報システム部門(DX部門)の業務負担の軽減
情報システム部門(DX部門)の業務負担を軽減できるのも、ERPを導入する理由の1つです。
ERPを導入することで、企業全体のシステムを一元管理できるため、部門ごとのデータベースを管理する必要がありません。
システムの保守・メンテナンスが簡略化され、人的リソースを最小限に抑えられます。多岐にわたるシステムへのマスタ追加や機能の設定変更が不要になり、空いたリソースを別の業務に振り分けることも可能です。
ERPの導入でシステムの一元管理が達成されると、新しい部門や部署の新設・統廃合や、対応に手間がかかるユーザーサポート業務の手間も削減されます。
情報システム部門の人的リソースが限られている場合にERP導入で負担軽減することで、企業全体の生産性アップに期待できます。
各業務の属人化の解消
ERPを導入することで、各業務の属人化の解消も期待できます。
属人化とは、業務が特定の人物に依存してしまい、その人以外では対応しにくい状態になってしまうことです。
属人化によってさまざまなリスクが生じます。例えば、担当者が不在中のときに業務が停滞したり、その担当者がミスや不正をした際に気付きにくかったりします。
しかしERPを導入することで、作業の平準化・見える化が達成されやすくなります。企業が成長し続けるためには、特定の人材への依存度を低くすることが不可欠です。ERP導入により属人化を防ぐことで、円滑な業務体制を構築できます。
中小企業はクラウドERPがおすすめ
ERPは、オンプレミス型とクラウド型に分けられます。
オンプレミス型はシステムの自由度が高いというメリットがありますが、インフラ環境を自社で調達する必要があったり、IT人材を用意する必要があったりと導入・運用面でのハードルが比較的高い傾向にあります。
一方でクラウドERPは、以下の理由から中小企業におすすめです。
- 導入コストを削減できる
- システムの保守・運用が不要
- テレワーク環境を整備できる
中小企業がERPを導入・運用する際に感じる課題をクラウドERPは解決できるため、その導入割合は年々増加しています。
クラウド | オンプレミス | |
---|---|---|
2018年 | 28.8% | 71.2% |
2019年 | 38.3% | 61.7% |
2020年(予測) | 48.4% | 51.6% |
2021年(予測) | 63.5% | 36.5% |
参考:IT Leaders「ERPパッケージのクラウド利用率は2021年にオンプレミスを上回り63.5%に」
ここからは、クラウドERPがおすすめな理由について詳しく見ていきましょう。
なお、クラウドERPに関して詳しく知りたい方は「クラウドERPとは」も参考にしてください。
導入コストを削減できる
クラウドERPは、オンプレミスERPと比較して導入コストを削減できる傾向にあります。その理由として以下が挙げられます。
- 機器を導入する必要がない
- ライセンス費用を抑えられる
- 開発費用を抑えられる
クラウドERPの導入コストについて詳しく知りたい方は「クラウドERPの導入費用の目安」をご覧ください。
システムの保守・運用が不要
クラウドERPは、システムの保守・運用が不要であるのも特徴です。
バージョンアップやメンテナンス・復旧作業などをベンダー側に一任でき、導入先企業は自社のリソースを多く割く必要がありません。
インフラはインターネット上にあり、オンプレミスERPのように敷地内のサーバーやネットワーク設備を設定する必要がないためです。
結果として、ほかの基幹業務にIT人材のリソースを回せるようになります。さらに、IT部門のコスト軽減やディザスタ・リカバリ(災害復旧)に対応するスピード向上にも期待できます。
テレワーク環境を整備できる
クラウドERPを導入することで、テレワーク環境を整備できるのも大きなメリットです。
クラウドERPはインターネット上にインフラがあるため、パソコンでもモバイルでもネット環境さえあればアクセス可能です。そのため自宅でも外出先でも、業務を遂行できます。
多数のデバイスを使用する分、セキュリティ対策には注意を払う必要がありますが、社員の所在地に関わらず業務が推進するのは効率性において大きなアドバンテージになります。
コロナ禍において注目が集まったテレワークの課題の解決メソッドとして、クラウドERPの活用は有用です。
中小企業がERPを選ぶポイント
中小企業がERPを選ぶときのポイントとして以下が挙げられます。
- 自社業務にFitしているか
- IT知識のない従業員でも操作できるか
- 導入サポートはあるか
上記のポイントを押さえることで、より適切なクラウドERPを選択できます。それでは、それぞれの選び方について詳しく見ていきましょう。
自社業務にFitしているか
クラウドERPを選ぶときは「自社業務にFitしているか」を確認しましょう。
自社業務にFitしているとは、企業が求めている成果を導入するERPの機能が達成できる状態のことです。業界や業種・業務性質により、業務フローには差があります。そのため各企業が求める機能性は、画一的ではありません。
特に業務に特殊性や専門性がある場合は、汎用性を重視したERPサービスでは対応できない可能性があります。
導入するERPが自社にFitすると、多くのカスタマイズを施す必要がなくなります。一方Fitしないとカスタマイズの必要性が大きくなり、多くのコスト発生や導入期間の遅延が発生する恐れがあります。
とは言っても、100%FitするERPを見つけるのは容易ではないです。しかし「ベンダーとの詳細な面談」や「トライアル期間の活用」などを通して、可能な限りFitレベルが高いサービスを選定しましょう。
IT知識のない従業員でも操作できるか
クラウドERPを選ぶときは「IT知識のない従業員でも操作できるか」も確認が必要です。
高機能でも複雑なERPシステムの場合、十分に活用できない恐れがあります。システム事態が優れていても一部の情報システム担当者しか触れなくなると、属人化の原因となるでしょう。
さらに、共有をする場合でも教育コストもかかってしまいます。簡便なシステムであっても一定の教育期間の必要性が想定されますが、煩雑であればなおさら社員が熟知するのに手間やコストがかかります。
IT知識のない従業員でも操作できるかを確認するために、トライアル期間があるERPを選ぶのがおすすめです。
導入サポートはあるか
クラウドERPを選ぶときは「導入サポートの有無も確認」しましょう。
現行業務の棚卸や新しい業務フローの策定は、多くの企業にとって大きな負担になります。
そのため、現行システムから新システムへのデータ移行サポートやシステム導入直後のハイパーケアが充実しているか、あらかじめチェックしておくとよいでしょう。
チェックすべき導入サポートの内容として、以下のような点が挙げられます。
- システム監視
- セキュリティ監査
- 法改正対応
- パッチプログラム適用
- 自動データバックアップ
- バージョンアップ対応
導入サポートの内容はベンダーにより異なるため、事前に確認しておくことを推奨します。
中小企業におすすめのERP
サービス名 | GRANDIT miraimil |
---|---|
初期費用 | 個別見積り |
月額料金 | 45万円~ |
導入期間 | 最短3か月 |
中小企業におすすめのクラウドERPとして「GRANDIT miraimil」をご紹介します。
GRANDIT miraimilには以下の特徴があります。
- 低価格、短期導入できる
- テレワーク環境を整えられる
- 商社や卸売業、サービス業、情報サービス業に特化している
導入までの期間は最短で3ヵ月とスピーディーであるほか、中小企業向けの適正価格でサービスが提供されています。
昨今広まりつつある「テレワーク」にも対応可能です。Webブラウザ経由でユーザーがどこにいてもアクセスできるため、社員の働きやすさが向上します。
GRANDIT miraimilは、国内1,400社以上の豊富な導入実績を誇るERPである「GRANDIT」をベースに開発されたシステムです。その有用なシステムを中小企業、特に商社や卸売業・サービス業といったそれぞれの業種に合わせて提供しています。
GRANDIT miraimilは「早くERPを導入して生産効率を高めたい中小企業」や「テレワークの推進を図りたい企業」などにおすすめのERPです。
なお、GRANDIT miraimilの導入・運用コストや機能の詳細について知りたい場合は、こちらの資料ダウンロードより資料をご請求ください。
まとめ
ERPを導入すると、生産性の向上や経営層の意思決定サポート・情報システム部門の業務負担の軽減など数多くのメリットを享受できます。
高額な初期費用がネックになりやすい中小企業には、クラウドERPがおすすめです。インフラ整備の必要がないため導入コストを削減できます。また情報システムの人的リソースに乏しい場合も、システムの保守や運用もベンダーに一任でき負担がありません。
中小企業がERPを選ぶポイントとしては「自社業務にFitしているか」「IT知識のない従業員でも操作できるか」「導入サポートがあるかどうか」の3点が挙げられます。
本記事は総合的に考慮した上で、中小企業におすすめのERPとして「GRANDIT miraimil」をご紹介しました。
クラウドERPの導入を検討している場合は、ぜひ一度こちらの資料ダウンロードより詳細をご確認ください。