DX 総合EXPO/業務改革DX、出展レポート
「DX 総合EXPO 2024 夏 東京」(主催:DX 総合EXPO 実行委員会)が2024年6月11日(火)-13日(木)の3日間、東京ビッグサイトにて開催され、GRANDIT株式会社が出展しました。
「業務改革DX EXPO」内のGRANDITの展示ブースでは、中小企業向けの国産統合型クラウドERP「GRANDIT miraimil(グランディット ミライミル)」の展示ブースに加え、協業パートナーである、日商エレクトロニクス株式会社、パーソナル情報システム株式会社、パーソルワークスデザイン株式会社、キヤノンITソリューションズ株式会社の展示ブースも設け、連日多くの来場者が訪れ、賑わいを見せました。
本レポートでは、GRANDIT株式会社 マーケティング室長 高橋 昇のインタビュー、および活況を呈したプレゼンテーションの様子をご紹介していきます。
目次
- GRANDIT miraimilにフォーカス!中小企業向けのクラウド型ERP
- 便利×手軽×中小企業向けクラウドERP「GRANDIT miraimil」
- クラウドで短期導入✕AI活用で新たな気づきも得られる!企業をより強くするクラウドERP GRANDIT miraimil<
- これからの時代の商社に合った基幹システムを実現する、商社業務アドオンテンプレートのご紹介
- EC×ERP powered by GRANDIT ~EC販売事業者様におけるERP構築~
- 需給管理にお悩みではありませんか?~GRANDIT、GRANDIT miraimil連携ソリューションで実現する需要予測と需給計画~
- 『クラウドERP×BPO』、『経理DX』で“戦略経理”を実現 ~はたらき方の転換を支援~
- おわりに
GRANDIT miraimilにフォーカス!中小企業向けのクラウド型ERP
今回の出展では、GRANDIT miraimilを全面に押し出し、アピールしました。製品や今回の出展の目的について、GRANDIT株式会社 マーケティング室長 高橋 昇にインタビューしました。
― GRANDIT miraimilの導入状況はいかがでしょうか。
高橋 2021年10月にリリースした中小企業向けの国産統合型クラウドERP「GRANDIT miraimil」は、商社・卸売業、情報サービス業、サービス業、製造業など、あらゆる業界での導入が進んでいます。
この1年で導入企業が増える中で、改善した点も多くあります。その一つが導入の支援です。GRANDIT miraimilを導入されるのは、中小企業のお客様が多く、移行を伴うような大規模なシステム導入が初めてという企業も多くあります。その場合、プロジェクトを開始した後に、社内の調整をどう進めてよいかわからない、システムに合わせた業務変更を担当部署と合意できないといった問題が発生し、プロジェクトの進捗が遅れてしまうケースがありました。
そこで、導入プロジェクト管理を支援するPMO(プロジェクトマネジメントオフィス)サービス、業務プロセスの一部を外部委託できるBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)などを協業パートナーであるパーソルワークスデザイン株式会社が提供できるような体制を整えました。お客様側の視点で業務整理などを行うので、基幹系システムの導入が初めての方におすすめです。他にも、導入のためのツールの整備や、ユーザーインターフェースを、わかりやすく、柔らかいモダンなデザインに変更しました。
ーその他の注目ポイントはありますか?
高橋 製造業向けのプランが加わったことですね。昨年も製造業の引き合いがありましたが、製造業向けのソリューションがなかったことから、ご要望にお応えしにくいことがありました。現在は、商社・卸売業、サービス業、情報サービス業に加え製造業向けのプランを提供しています。これまでGRANDITの導入で培った経験を活かして、GRANDIT miraimilにおいても、業界に特化したパートナー企業と我々が組んで、主要な業種の細かいニーズに応えられるような体制を整えています。
ー2年連続の出展となりますが、来場者の反応などで変わったことはありますか?
高橋 昨年出展したときは、ERPをそもそもご存じないという中小企業の方もいて敬遠されてしまったり、ERPとは何かということを噛み砕いてご紹介するようなことが多くありました。しかし、今年は、ERPのことはすでにご存知という方が多くて、最初から我々の強みをお話できるようなケースが多いです。
GRANDIT miraimilはクラウドサービスですが、GRANDITという元となる大企業向けのERPがあって生まれたという強みの訴求が、お客様に響いているなという感覚があります。
ーGRANDIT miraimilの今後の展望などを教えて下さい。
高橋 今回の展示会でも紹介していますが、GRANDIT miraimilでは、AIの機能を今後拡充していく予定です。我々が出展している業務改革DXゾーンでも、注目のキーワードで、ほとんどの出展者が何らかの形でAIを打ち出しています。お客様も、AIに対する期待度が高いので、そこにお応えできるように、いま実装を進めているところです。
GRANDIT miraimilでは、データのアウトプット部分をメインにAIを活用しています。現状では、ERPのデータを元にレポートやグラフを作成したり、帳票を作ったりする場合は、データをダウンロードして、手作業で加工する必要があります。AI機能が入れば、Chat GPTのプロンプトのように、例えば「今年1年のXXの売上を月ごとに集計して」と入力すると、それをAIが解釈してデータを用意してくれます。これまでは、こうした集計を自動化にするには、プログラムを書く必要がありましたが、「これに似たようなものを」といった曖昧な人間の言葉でも、その条件で検索するといったことが将来的に可能になる予定です。
ー導入を検討する方にメッセージをお願いします
高橋 お話したように、去年から今年にかけて、我々の導入の経験をフィードバックして、より導入しやすい体制を整えてきました。お客様の状況にあわせて短期導入がしやすくなっていますので、ぜひクラウドERPであるGRANDIT miraimilをご検討ください。
便利×手軽×中小企業向けクラウドERP「GRANDIT miraimil」
ステージでは、各社よりミニプレゼンが行われました。「便利×手軽×中小企業向けクラウドERP『GRANDIT miraimil(グランディット ミライミル)』」では、GRANDIT株式会社 マーケティング室 野田口 が登壇し、次のような講演を行いました。
大企業向けのERPであるGRANDITを提供してきた経験と実績を活かして、中小企業の経営課題を解決し成長を支援すべく、2011年にGRANDIT miraimilは誕生しました。GRANDIT miraimilは、導入企業の業務や事業拡大に応じて、基幹業務11種類より自由に組み合わせて利用できます。統合型の強みとして、マスタやデータといった情報が一元管理できるだけではなく、ワークフロー機能、BI機能を標準機能として利用できます。中小企業が導入しやすいように、3〜6ヶ月のスピード導入が実現できるだけではなく、通常のERPに比べ平均80%の導入コストの削減を実現します。そして、ERPの導入・保守・運用に精通した当社エンジニアのサポートにより、お客様をシステム運用・保守業務から解放します。
GRANDIT miraimilは、商社卸業向け、サービス業向け、情報サービス業向け、製造業向けのプランの系4種類を提供しています。それぞれの業種に合わせた機能を提供しています。中でも、製造業向けは2024年に提供を開始した新しいプランです。
製造業向けプランでは実装方式が特徴的です。販売・会計業務はGRANDIT miraimil、製造業務は「UM SaaS Cloud」を利用することで一体の統合型ERPをSaaSでご提供し、生産現場と経営をつなぐシームレスな情報共有が可能となります。
2つ目のポイントは、加工・プロセス・組立などの生産形態や、個別生産、受注生産などの異なる生産方式の場合も対応できる点です。現場に合わせた各種カスタマイズも可能です。そして3つ目のポイントとして、作業の進捗状況を報告するための様々な実績入力方法を用意しています。
最新情報としては、GRANDITとGRANDIT miraimilを組み合わせたハイブリッド型グループ導入モデルをご用意しています。アドオンカスタマイズが必要な企業はGRANDIT、アドオン不要な企業はGRANDIT miraimilを組み合わせて導入することで、グループ展開コストの最小化を実現することが可能です。
加えて、PMO支援、BPO支援サービスの提供開始、GRANDIT miraimil新UIの提供開始など、新しい取り組みも進めています。
クラウドで短期導入✕AI活用で新たな気づきも得られる!企業をより強くするクラウドERP GRANDIT miraimil
この講演では、GRANDIT株式会社 事業統括本部 伊藤 が登壇し、GRANDIT miraimilの特徴について次のように紹介しました。
GRANDIT miraimilは、基幹業務の枠を超えた統合型ERPで、販売、会計、人事給与等、お客さまの基幹業務全体をカバーし、ワークフローやBI機能を標準搭載しています。クラウドサービスでの提供で、スピード導入&コスト削減が可能です。
GRANDIT miraimilは、企業課題の調査結果を踏まえ開発されました。
クラウド環境なので、インターネット環境さえあればすぐに利用でき、BCP対策や事業継続を含めたシステム運用の負荷軽減を実現し、IT要員不足をサポートします。
GRANDIT miraimilに蓄積されたデータから経営情報の可視化し、経営判断を迅速化できます。グループ会社でも利用すれば、クラウド特性を活かしてスピード導入できグループ全体の業績把握が迅速化されます。現在はAI機能も拡張しており、Microsoft Azure OPEN AIと連携しています。
これからの時代の商社に合った基幹システムを実現する、商社業務アドオンテンプレートのご紹介
日商エレクトロニクス株式会社(現 双日テックイノベーション株式会社)のプレゼンでは庄野氏が登壇し、商社・卸売業向けのアドオンテンプレート「Natic Trade Master with GRANDIT」を紹介しました。
現在の多くの商社は、2025年・2027年問題を前に、次の基幹システムに悩みを抱えています。新たな基幹システムを構築する際には、機能を最低限に絞ったスマートな基幹システムの構築がテーマになっています。その解決策として、数々の商社への導入実績・ノウハウを活かし、丸紅株式会社様に導入した「GRANDIT」をベースに、新たな商社業務アドオンテンプレート「Natic Trade Master with GRANDIT」を開発致しました。このテンプレートを活用頂くことで、「Fit To Standard」のメリットである短期導入、コスト・リスクの低減が図れます。
商社業務アドオンテンプレート「Natic Trade Master with GRANDIT」の機能範囲が以下の図です。緑色の箱が、ベースとなっているGRANDITの標準機能で、青色の箱が、商社業務アドオンテンプレートです。契約管理、貿易管理、業界対応があります。
商社業務アドオンテンプレートは、商社様の業務要件への適合率の向上と、ERPに必要なフレキシビリティ(機能強化/メンテナンス性)の維持を両立しています。
主な機能として、契約入力、一括値引値増/単価訂正、複数為替予約対応、支払、貿易入金などの機能があります。詳細はお問い合わせください。
商社業務アドオンテンプレート「Natic Trade Master with GRANDIT」の詳細はこちら
EC×ERP powered by GRANDIT ~EC販売事業者様におけるERP構築~
パーソナル情報システム株式会社からは多田氏が登壇し、大手EC事業者にGRANDITを導入した事例を踏まえてプレゼンを行いました。
ECにおいては「精度の高い収益管理」と「迅速な経営判断」が重要です。財務会計の透明性と全体最適の実現のために、ERPの導入が一つのアプローチとなる一方、フロントシステム(ECシステム)と基幹システム(ERP)の間で財務と管理の不一致がしばしば課題となります。そこで、ERPの導入アプローチとしては、独自性の高いフロント領域をERPを独立させつつ、緊密に連携させる手法がおすすめです。
「EC×ERP」ソリューションでは、次のようなことが実現できます。
- システム間の共通言語となる各処理ステータスをGRANDITに実装
- ECシステム、OMS、WMSとERPのリアルタイムな連携をEAIで実現
- EC特有の決済に対応したERP機能を具備
- 財管一致と全体最適
これにより、EC,WMSといった商流物流のスピード感とERPの全体最適の高い精度でを両立させ、収益性が高く、ビジネス規模の拡大に対応したシステム基盤を構築します。
需給管理にお悩みではありませんか?~GRANDIT、GRANDIT miraimil連携ソリューションで実現する需要予測と需給計画~
キヤノンITソリューションズ株式会社からは、花田氏が登壇しました。需給計画とは、消費者の需要に応じて適切な供給を行うための計画のことです。需要を正確に予測し、供給側で対応することで、欠品や過剰在庫を防ぐことができます。
需給計画システムを導入する際の4つの課題として、
- 営業計画の活用方法
- 直近情報の活用方法
- 需給管理と販売管理の単位
- 需給計画作成の自動化対象の選定
があり、これらの課題をクリアする必要があります。
需給計画システムには、次の5つの機能が求められます。
- 必要な情報を簡単に取得できること
- 様々な切り口で検証できること
- 情報共有化
- 計画履歴の管理
- 過去の計画精度評価です。
キヤノンITソリューションズの需給計画ソリューション「FOREMAST」は、需要予測SIコア、在庫補充計画SIコア、需要計画調整SIコアの3つで構成され、GRANDITやGRANDIT miraimilとの連携が可能です。また、倉庫管理やAI-OCR、FAXサーバ、EDIなどの周辺ソリューションも用意されています。
『クラウドERP×BPO』、『経理DX』で“戦略経理”を実現 ~はたらき方の転換を支援~
パーソルワークスデザイン株式会社 岡田氏が登壇し、「BPOサービス for GRANDIT miraimil」を紹介しました。
「BPOサービス for GRANDIT miraimil」では、GRANDIT miraimilの機能をベースに、属人的な業務を標準化し、お客様のご要望に応じてオフサイト化を支援します。BPOサービスは2つのパターンがあります。1つ目は「業務特化型BPO」で、特定の業務をアウトソーシングするものです。2つ目は「グループ企業をまるっとBPO」で、GRANDIT miraimilを用いた販売活動におけるバックオフィス業務のプロセス全体を対象としたBPOです。
従来の労働集約的な経理業務では、戦略的な業務に専念できないという課題があるため、BPOだけでなく、コンサルティングの導入、DX化などが求められるようになっています。
続いて、パーソルワークスイッチコンサルティング株式会社の中山氏が登壇しました。
企業を取り巻く現状として、さまざまな課題が存在し、これらを解決するための代表的な手段を4つ(海外BPO/システム導入/シェアード/国内BPO)ご紹介いたしました。また、これらの取り組みの落とし穴になる業務整理にも焦点をあて、効率的な業務整理を実現するための15項目のヒアリング観点をご紹介いたしました。
おわりに
GRANDIT株式会社では、今後も様々なセミナー、イベントなどを通して、ERP「GRANDIT」やクラウドERP「GRANDIT miraimil(グランディット ミライミル)」、ERPを活用いただくための最新情報をお届けいたします。
本イベントにご参加頂けなかったお客様向けに資料ダウンロードや動画配信などを行っていますので、是非ご覧ください。