内部統制とは、会社を組織として運営していく上で、その構成員たちが守らなくてはならないルールのことを指します。
特に日本でこの言葉が知られる大きなきっかけとなったのが、2009年以降、上場企業を対象に義務付けされた、金融商品取引法により財務報告に係る内部統制報告(評価と監査)です。
それ以降、内部統制という言葉が一般化しましたが、その内容、目的について理解していない人は意外に多いようです。
金融庁による内部統制の定義は「業務の効率性」、「財務の信頼性」、「法令遵守」、「資産の保全」が目的とされており、さらには「統制環境」、「リスクと評価」、「統制活動」、「情報と伝達」、「モニタリング」、「ITへの対応」などの6つの基本要素から成り立っています。
英語では「Internal Control」と呼び、経営者による上から下への指揮命令が大切ですが、的確に実施するためには、組織内の全てのメンバーがその重要性を十分に理解した上で、日々の業務に取り組むことが重要です。
内部統制を規制や管理といった制約と捉えるのではなく、レーシングカーが速く走るためには「アクセル」と「ブレーキ」を上手に使う(コントロール)することが重要だと考えてはいかがでしょう。