ERPのメリット・デメリットを解説|ERPの導入は必要?

ERP
公開日:2022.12.16
更新日:2023.4.25
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本記事のまとめ

  • ERPは経営に必要な資源を合理的に管理する考え方であり、この考え方を実現するための方法として、ERPのシステム導入がある
  • ERPを導入することで「企業全体の業務効率が上がる」「迅速な経営判断が可能になる」「社内データのセキュリティ強度が上がる」などのメリットを享受できる
  • 一方で「導入コストがかかる」「運用のための教育が必要になる」などのデメリットも存在する
  • 中小企業でERPを導入したい場合には「GRANDIT miraimil」、中堅・準大手企業でERPを導入したい場合には「GRANDIT」の利用がおすすめ

ERP(Enterprise Resources Planning:企業資源計画)は、企業全体最適の視点で経営リソースを有効活用するための考え方やシステムを指します。社内データの一元管理や経営上の意思決定の迅速化に貢献します。本記事では、ERPの概要やメリット・デメリットについて解説しています。

本記事を読むことで、ERPが自社に必要かについて判断しやすくなるため、ERPの導入を検討している場合は、ぜひ本記事をご参考ください。

目次

【ERPの必要性を考える前に】ERPの概要を解説

ERPの概要について、以下の観点から解説していきます。

  • ERPとは
  • ERPの由来
  • ERPはシステムを対象に使われる用語でもある
  • ERPが発展してきた経緯
  • 基幹システムとの違い

それぞれの項目を確認することで、ERPを基礎から理解できるようになります。

ERPとは

ERPは「Enterprise Resources Planning」の略称であり、経営に必要とされている資源(ヒト・モノ・カネ)を有効活用するために管理する考え方です。

経営資源の情報を一元管理することで、合理的な経営を実現することを目的としています。

また、すでにある各基幹業務のベストプラクティスを採用することで、業務効率化を推進できる点もERPの特徴です。

エンタープライズ・リソース・プランニング(英: enterprise resource planning、ERP)とは、企業全体を経営資源の有効活用の観点から統合的に管理し、経営の効率化を図るための手法・概念のこと。

引用:Wikipedia

上記のようなERPの考え方を現場で実現するうえで、各部署の情報を一元管理できるシステムが開発されています。

ERPの由来

ERPは、生産管理で使われるMRPから派生した用語です。MRPとは「Material Requirements Planning(資材所要量計画)」の略であり、「必要な資材を」「必要なときに」「必要なだけ」購入・製造するための生産管理の考え方です。

MRPでは資材を対象にしている一方で、対象を企業全体の経営リソース(ヒト・モノ・カネ・情報)にまで発展させた考え方がERPとなっています。

ERPはシステムを対象に使われる用語でもある

ERPは、本来は経営に必要な資源を合理的に管理する考え方や概念を表す用語です。しかし、ERPの考え方である経営リソースの全体最適化を実現するためには、システムによるデータの一元管理やデータの可視化が不可欠であるといえます。

そのため近年では、ERPはパッケージやソフトウェアなどのシステムを対象に使われる場合も少なくありません。

ERPが発展してきた経緯

ERPは、1970年代に世界で初めてドイツのソフトウェアベンダーであるSAP社が開発したことが起源とされています。日本においては、1990年代のBPR(Business Process Reengineering:業務プロセス改革)ブームによってERPが普及し始めました。

欧米のトップダウンスタイルとの違いにより、当初は大きく普及しませんでしたが、会計制度改革や日本の商習慣向けパッケージ開発などによって日本でも次第にERPが普及していきました。

基幹システムとの違い

基幹システムとは、各部門の情報管理・業務効率化を目的としたシステムです。基幹システムを導入することで、各部署・部門の業務改善を行えます。

例として、在庫管理システムを導入することで、在庫管理を担う部署は在庫状況をリアルタイムで正確に把握できるほか、管理の調整を進めやすくなります。

一方ERPは、経営に必要な情報を、複数部門をまたいで効率的に一元管理することを目的としたシステムです。

例として、販売管理部の受注データや在庫データをシステムに反映させることで、それをもとに生産管理部は製造計画を立てられます。他部署のデータがリアルタイムに把握できることで、過剰在庫のリスクが防ぎやすくなるほか、連絡の手間を省くことが可能です。

このようにERPをシステム導入することで、特定の部門に加えて会社全体の業務効率化や経営判断に貢献できます。

ERPを導入するメリット

ERPを導入するメリットには、以下の点が挙げられます。

  • 既存データの一元管理ができる
  • データをリアルタイムで確認できる
  • 一部業務を自動化できる
  • 社内データのセキュリティ強度が上がる
  • システム管理の工数を削減できる
  • 提供サービスの質の向上に活かせる
  • 業界標準を自社に取り入れることができる
  • 新たなアイデアにつながる可能性がある
  • ERP以外のシステムとも連携が図れる
  • 社内システムのブラックボックス化を回避できる

それぞれの項目を確認することで、ERPが自社に必要なツールか判断しやすくなります。

既存データの一元管理できる

ERPを導入することで、各部署をまたいで既存データの一元管理が実現できます。これにより、以下のようなベネフィットを得られます。

  • 部署間のやり取りの削減につながる
  • 企業全体の業務効率が上がる

それぞれのベネフィットについて詳しく見ていきましょう。

部署間のやり取りの削減につながる

既存データの一元管理をすることで、部署間のやり取りの手間を軽減しやすくなります。

データを一つのプラットフォームで一元管理することで、他部署でなければわからないような情報もシステム上でまとめて確認できます。

その結果、他部署にわざわざ連絡して確認する手間を省きやすくなるでしょう。

例として、ERPを導入した場合、生産管理部門で入力された情報は在庫管理部門や販売部門の担当者もリアルタイムで確認可能です。

そのため、在庫管理部門が在庫過多にならないよう生産量をコントロールしたり、販売部門の担当者が客先で在庫状況をリアルタイムで確認できるようになります。

やり取りの削減に加え、作業量や連絡が少なくなることによる、人的ミスの軽減も期待できるでしょう。

企業全体の業務効率が上がる

既存データの一元管理をすることで、企業全体の業務効率が上がりやすくなります。

先述の通り、他部署に確認する時間を削減できたり、今まで部署ごとに二重で集計していた項目を削減できたりします。

無駄な作業を削ることで、各部署はコア業務に注力する時間を確保しやすくなり、企業全体の業務効率が改善しやすくなるでしょう。

データをリアルタイムで確認できる

ERPを導入する別のメリットは、データをリアルタイムで確認できることです。データをリアルタイムで確認できると、以下のようなベネフィットを得られます。

  • 迅速な経営判断が可能になる
  • 全体データをもとに早い分析ができる

それぞれの項目について詳しく見ていきましょう。

迅速な経営判断が可能になる

データをリアルタイムで確認できると、迅速な経営判断が可能になります。

各部門で入力された情報が即時にデータとして反映され、会社全体で確認できるようになると、最新の情報をもとにタイムリーな判断を行いやすくなるでしょう。

また、気になるデータを各部署に確認する必要がなくなることから、短時間で俯瞰的に全体業務の流れを確認可能です。

IT化が進んでいる現代においては、ビジネスにおけるスピード感が重視されています。経営陣や現場の判断を迅速に行う上で、ERPのシステム導入の重要度は高まると言えるでしょう。

全体データをもとに早い分析ができる

データをリアルタイムで確認できると、全体データをもとに早い分析を行いやすくなります。

データがリアルタイムで反映されることで、会社全体の最新の状況をスピーディに確認可能です。その結果、最新の全体データを素早く把握・分析ができ、迅速な経営判断を実現しやすくなります。

設置している部門が多岐にわたる企業では、全体データを素早く収集・分析することは容易なことではありません。

また、ERPパッケージによっては、元からの仕様やカスタムをすることで各部署のデータを自動集計できる機能があるものも存在します。

一部業務を自動化できる

ERPを導入するメリットとして、一部業務を自動化できる点も挙げられます。

例として、数値の集計や統計の作成をシステム内で自動で実行可能です。

業務を自動化することで、各部門の社員が都度手作業で行う業務を削減できるほか、人為的なミスの発生を防止しやすくなります。

社内データのセキュリティ強度が上がる

ERPを導入すると、社内データのセキュリティ強度が上がります。

社内の重要情報が部署ごとにバラバラに保管されていると、管理者の目が届かないところで、情報の二次利用や情報漏洩が起きてしまう恐れがあります。

この点、一元管理が徹底されるとデータの管理が容易になり、担当者の不穏な動きがあった場合に発見しやすくなるでしょう。

また、社内で蓄積されている情報を一元管理することで、ハッキングやウイルス攻撃などに対してのセキュリティ対策を取りやすくなります。

システム内では、情報の閲覧権限やアクセス許可を設定できるため、情報の内部統制をスムーズに行うことが可能です。

企業には顧客や社員の個人情報データを抱えている場合が多く、流出してしまうと企業の社会的信頼を失いかねないです。そのため、情報セキュリティの強化は重要なポイントと言えるでしょう。

システム管理の工数を削減できる

ERPを導入することで、システム管理の工数を削減できます。

ERPでは会社全体のシステムが一つに統一されるため、社内システムに関する各部署からの問い合わせ対応にかかる手間が削減されやすいです。

さらに、クラウド型のERPであればシステムの運用や保守点検をベンダー側で行ってくれることも多く、社内でシステム管理を行う工数を削減しやすくなります。

システムの管理には専門的な知識が必要になるケースが多いため、社内に適任者がいない場合には、ベンダー側でシステム管理を行ってくれるかどうかは重要なポイントです。

提供サービスの質の向上に活かせる

ERPを導入する別のメリットとして、提供するサービスの質向上に活かせる点が挙げられます。

ERPで顧客への販売情報を把握しやすくなるため、顧客の属性や需要に応じた良質なサービスを提供できます。

例として、営業部門が顧客に対して販売している商品が欠品にならないよう、システム上で過去の販売数量やリードタイムに応じて在庫補充することが可能です。従来であれば、営業部門が購買部門に問い合わせする手間が発生していた時間を削減できます。

このように、ERPであれば他部署の情報を速やかに把握しやすいです。顧客対応を柔軟かつスピーディーに行いやすくなり、その結果顧客満足度の向上も期待できます。

業界標準を自社に取り入れることができる

ERPはさまざまな業界・企業で利用されているため、これまでの利用状況を踏まえた豊富なノウハウを蓄積しています。そのため、ERPを適用することで、各業界のベストプラクティスとなる業務プロセスやノウハウを取り入れることが可能です。

ERPの導入によって、自社の業務プロセスの改善余地や課題を発見し、収益性を高めるきっかけにすることもできるでしょう。

新たなアイデアにつながる可能性がある

ERPの導入は、新たなビジネスアイデアにもつながります。ERPによって社内のさまざまなデータを共有することで、これまでインプットできなかった情報も得られるようになります。

ERP上に蓄積された膨大なデータを加工・解析することで、新たな知見の獲得につながり、これまでになかったビジネスアイデアを創出することも期待できるでしょう。

ERP以外のシステムとも連携が図れる

ERPを導入するだけでも、販売管理や生産管理、会計管理などの各基幹業務の統合的な管理が可能です。しかし、ERP導入のメリットはそれだけではありません。ERPをSFAやCRMなど他のシステムとも連携させることで、営業情報や顧客情報なども含めたデータの一元管理ができるようになり、より一層のデータドリブン経営に貢献します。

社内システムのブラックボックス化を回避できる

ERPの導入は、社内システムのブラックボックス化を防止するのにも役立ちます。社内で独自開発したシステムの場合、システム改修や運用において社内に有識者がいる必要があり、システムの属人化が生じる要因になります。
有識者が退職などによって不在となった場合、システムをメンテナンスできる人材がいなくなり、社内システムがブラックボックス化するおそれが生じます。
一方、ERPであれば社外ベンダーからのサポートを受けられるため、社内体制に依存しない運用が可能です。

ERPを導入するデメリット・注意点

ERPを導入するデメリットや注意点として、以下の内容が挙げられます。

  • 導入コストがかかる
  • 自社に適したERPを検討する必要がある
  • 運用のための教育が必要
  • 業務現場の負荷が一時的に増える可能性がある

それぞれの項目を確認することで、ERPのデメリットを踏まえた上で利用を検討できるようになるでしょう。

導入コストがかかる

ERPを導入するデメリットとして、導入コストが発生する点が挙げられます。

システムの利用にかかる費用には、導入時にかかるイニシャルコストと、運用時にかかるランニングコストの2種類があります。

それぞれのコストの具体例を下表にまとめました。

コストの種類 具体例
イニシャルコスト
  • パッケージソフトの費用
  • サーバー費用
  • システムの開発費用
  • カスタマイズ費用
ランニングコスト
  • メンテナンス費用
  • 月額料金(クラウド型の場合)
  • 追加カスタマイズ費用

導入を検討する際は、発生するコストと導入するメリットを比較して、費用対効果が高いか判断する必要があります。

なお、クラウド型のERPであれば、費用と手間を比較的抑えながらERPを導入できるケースが多いです。

自社に適したERPを検討する必要がある

ERPを導入するデメリットとして、自社に適したERPパッケージを検討する必要がある点も挙げられます。

ERPのパッケージは複数あり、それぞれ独自の特徴を有している場合が多いです。

自社の課題解決に繋がらないERPパッケージを採用してしまうと、かえって業務効率が落ちてしまう可能性があります。

基幹業務の管理方法は企業により異なり、各社で独自の管理体制があるケースが多いため、自社に適したERPパッケージを選定するのは容易ではありません。

しかし、一度導入してしまうと費用面や現場対応の工数の面から変更は難しくなるため、導入前によく吟味することが必要です。

自社に適したものがわからない場合は、ERPのコンサルタントやERPパッケージの提供業者に相談してみることをおすすめします。

運用のための教育が必要

ERPを導入するデメリットには、運用のための教育が必要になる点も挙げられます。

システムを社内で効率的に運用するには、各部門の担当者がシステムの目的や利用方法を把握しておかなければなりません。

各部門で正確に情報入力やデータの更新を行わないと、不正確な情報が蓄積され、全体で誤った経営判断につながる恐れがあります。

加えて、システムには重要な情報が一元管理されるため、情報漏洩を防ぐためにもネットワークセキュリティに関する社内教育も必要です。

さらには、システム変更に伴い一部の業務慣習を変更する場合も多いため、変更点の全体共有を行わなければなりません。

業務現場の負荷が一時的に増える可能性がある

ERP導入によって、業務プロセスやシステム運用が大きく変化することになります。以前のシステムに慣れている業務現場社員も少なくないため、ERP導入後は慣れるまで業務の負担が増加するおそれがあるでしょう。
ERPを導入する際は、現場からの反発が生じないよう、全社としての導入メリットをしっかりと説明していくことが大切です。

ERPの基本的な機能

ERPの基本的な機能を説明する図

ERPの基本的な機能としては、以下が挙げられます。

  • 販売管理
  • 在庫管理
  • 生産管理
  • 会計管理
  • 購買管理
  • 人事管理

それぞれの項目を確認することで、ERPの基本的な機能を押さえることができるでしょう。

販売管理

販売管理は、見積入力や受注検索、売上集計、売掛管理など、商品の販売情報を管理する機能です。たとえば、顧客から受けた注文日時や数量、品番、引き渡し状況などをシステムに入力して管理できます。
受注データや出荷データ、請求状況などをタイムリーにシステム上で一元管理できるとともに、見積書や請求書などの帳票作成も可能です。

在庫管理

在庫管理は、在庫検索や棚卸入力、在庫データの調整など、商品の在庫情報を管理する機能です。商品在庫の入出庫管理や棚卸管理なども行えます。

生産管理

生産管理は、生産計画の入力や生産数実績の入力、商品原価の管理、製造工程の管理、人員配置など生産業務を管理する機能です。
たとえば、商品の製造時期や数量の計画表、必要な作業員の数と配置場所の計画など、商品の生産に関する情報を管理するための役割を担います。

会計管理

会計管理は、会計帳票の作成や会計データの入力、財務諸表の作成、決算書の作成、債務・債権管理など企業の会計情報を管理する機能です。

会計レポートの作成や自社の経営状況の可視化もでき、経理担当の集計作業などの負荷軽減につながります。

購買管理

購買管理は、発注データの入力や仕入管理、入出荷実績入力、買掛管理など、商品の仕入情報を管理する機能です。
資材の購買や発注、入庫など、購買や調達に関する業務をサポートします。

人事管理

人事管理は、人事情報の管理や従業員の給与計算、賞与計算などを行う機能です。また、人材採用や育成、研修受講実績などを一元管理し、配置転換などの人的リソースの効率化を支援します。

ERPの導入形態・種類

ERPの導入形態・種類に関して、以下の観点で解説していきます。

  • パッケージ型かフルスクラッチ型か
  • 統合型か特化型か
  • オンプレミス型かクラウド型か
  • クラウド型ERPの分類
  • 近年ではSaaS型ERPの普及が進んでいる

それぞれの項目を確認することで、ERPの導入形態・種類の違いを理解できます。

パッケージ型かフルスクラッチ型か

ERPの構築方法の切り口において、パッケージ型とフルスクラッチ型に分けることができます。パッケージ型は、ERPベンダーがあらかじめ標準的な業務プロセスを想定して開発したパッケージ型のERPのことです。

すでに標準的な機能が搭載されているため、低コストかつ短期間での導入ができます。また、標準的なマニュアルも整備されているため、社内教育やシステムのメンテナンスなどが比較的簡単です。
一方で、カスタマイズ性には欠ける部分があるため、自社の業務プロセスに完全に合わせたシステム構築を行うことは難しいでしょう。

スクラッチ型は、ERPを導入する企業の希望に合わせて、ゼロからオーダーメイドで構築するERPのことです。自社ならではの業務プロセスや商慣習があったとしても、柔軟にシステム機能を合わせることができます。
ただし、ゼロからのシステム開発になるため、多くの期間とコストがかかる点がデメリットです。

パッケージ型に適している企業は、独自の業務プロセスや商慣習の制約が強くなく、業界のベストプラクティスに合わせていきたい企業であるといえます。また、なるべくコストと期間を抑えてERPを導入したい企業にも向いています。
スクラッチ型に適している企業は、自社独自の業務プロセスが確立されており、コストと期間をかけてでも柔軟性の高いシステムを導入したい企業です。

詳しくはこちらの記事もご覧ください。
参考記事:ERPパッケージとは?概要とおすすめのソフトウェアを紹介

統合型か特化型か

ERPの対象領域の切り口において、大きく統合型か特化型に分けることができます。統合型は、企業のあらゆるデータをまとめて統合管理できるERPです。

必要な機能が一式揃ったオールインワン形式で、幅広い業務間の連携や業務効率化を図ることができます。反面、業務範囲が広いため、多くの導入期間やコストが必要です。

一方の特化型には、主に業務ソフト型、コンポーネント型、業界特化型があります。中小企業がERP導入を検討する際は、比較的低コストかつスピーディに導入できる特化型が適している場合が多いといえます。

業務ソフト型は、特定分野の業務を対象にデータの一元管理ができるERPです。対象業務が限定されているため、統合型よりも低コストかつスピーディな導入が可能です。一方で、対象業務が限られているので、業務ソフト型ERP1つで複数業務全体を包含する用途にはあまり適さないでしょう。

コンポーネント型は、機能を部品のように組み合わせたり、拡張したりできるERPです。既存システムと並行運用しつつ、段階的な導入や機能拡張ができます。反面、部分的な機能改善や拡張向きのERPであるため、全社的な業務プロセスの変革の用途にはあまり適していません。

業界特化型は、特定の業務ではなく、業界に特化していることが特徴のERPです。生産管理や会計管理などの基本的な機能を標準搭載しつつ、サービス業や飲食業といった特定の業界に適用できるよう構築されています。

オンプレミス型かクラウド型か

オンプレミス型とクラウド型の説明画像

ERPのシステム構成の切り口において、オンプレミス型かクラウド型に分けることができます。オンプレミス型は、自社が持つインフラ上で運用するERPのことです。カスタマイズ性の高さやセキュリティ堅牢性の高さが特徴です。

一方、導入には多くの時間やコストがかかる点、自社運用のため保守・運用に多くの工数がかかる点がデメリットとなります。
クラウド型は、クラウドサービス上で業務データの統合管理ができるERPです。自社内にサーバーを設置して管理する必要がなく、保守もベンダーサポートを受けられるため保守・運用コストを抑えられます。

また、ユーザー数に応じて、柔軟にシステムを構築しながら低コストかつスピーディな導入が可能です。反面、ベンダーに依存しやすい点やセキュリティ面に対する不安が残ることがデメリットです。

なお、セキュリティ面においては、ERPベンダーの多額の投資による大幅なセキュリティ強化により、クラウド型でもセキュリティ懸念が減少しているといえます。
オンプレミス型に適している企業は、自社独自の業務プロセスにカスタマイズするニーズが高く、かつ自社運用するためのシステム管理体制が十分に整備されている企業です。

クラウド型に適している企業は、なるべく初期費用や運用コストを抑えてERPを導入したい企業や、リモートワークなどでオフィス拠点以外からの利用も想定している企業などが挙げられます。

詳しくはこちらの記事もご覧ください。
参考記事:クラウドERPとオンプレミスの違いを比較|どっちを選ぶべき?

クラウド型ERPの分類

クラウド型ERPは、さらにSaaS型・PaaS型・IaaS型に分類できます。SaaS型ERPは、インフラ環境からアプリケーションまでをまとめてERPとして提供しています。代表的なサービスとしては、「Office365」や「Dropbox」などが挙げられるでしょう。月額課金制であることが多く、最低限の手間・コストで運用できることが特徴です。

PaaS型ERPは、アプリケーションを除きミドルウェアまでERPとして提供しています。IaaS型ERPは、インフラ環境のみをERPとして提供し、アプリケーションやミドルウェアは対象外です。

PaaS型ERPおよびIaaS型ERPは、従量課金制であることが多く、カスタマイズ性が高いことが特徴です。その分、自社運用の手間やコストが多くなります。

lass,pass,sassを比較した画像

詳しくはこちらの記事もご覧ください。
参考記事:クラウドERPとは?メリットやデメリット、導入する流れを解説

近年ではSaaS型ERPの普及が進んでいる

ERPのなかでも、特にSaaS型ERPの普及が近年では進んでいます。市場調査およびコンサルティングを実施しているITRの調査によると、SaaS型ERPの市場規模は2022年度で760億円であり、3年後の2025年度ではおよそ2倍の1,350億円が見込まれています。

ERP市場規模推移および予測

参考記事:「ITR Market View:ERP市場2022

SaaS型ERPの普及が進む主な背景には、リモートワークの促進などが挙げられます。SaaS型ERPは自宅などからもリモートアクセスできるため利便性が高く、国内外のERPベンダーが販売を強化しているのです。
SaaS型ERPの導入に適している企業としては、導入コストや運用の手間を最小限に留めたい企業や、リモートワークを促進している企業などが考えられます。

詳しくはこちらの記事もご覧ください。
参考記事:SaaS型ERPとは?他ERPとの違いを比較

ERP導入の流れ

ERP導入のおおまかな流れを説明した図

ERP導入のおおまかな流れは、以下のとおりです。

  • ERP導入目的の明確化
  • プロジェクトの構想策定・ERP選定
  • 要件定義
  • ERP導入
  • 運用・保守

それぞれの項目を確認することで、ERP導入の進め方を掴むことができるでしょう。

ERP導入目的の明確化

まずは導入目的の明確化が重要です。なぜなら、導入目的によって選定するERPやプロジェクト期間、プロジェクト予算、社内体制などが変わってくるためです。
また、目的が不明確な場合、ERP導入スコープが定まらず、本来業務において必要な機能が充足されないまま導入してしまうなどの問題につながります。
例えば、自社運用の簡略化やコスト削減が目的であれば、オンプレミス型ではなくクラウド型を選定することが望ましいでしょう。

プロジェクトの構想策定・ERP選定

続いて、具体的なプロジェクト発足の前に、プロジェクトの構想策定を行います。構想策定では、自社の課題の棚卸しやERP導入後の目標設定、導入拠点の対象選定など、大枠となる事項を議論していきます。

ERP導入プロジェクトでは、企業の業務プロセスや運用方法を大きく変革する場合も少なくありません。そのため、構想策定では全体最適の視点で自社の業務課題やシステム課題を網羅的に把握することが重要です。

構想策定によって具体化した自社課題やビジネス上の目標、導入スコープなどを基に、導入スケジュールや予算、体制、プロジェクト管理方法などをプロジェクト計画書としてまとめていきます。
そして、プロジェクト計画書の条件と照らし合わせながら、自社に適したERPを選定します。

要件定義

プロジェクト計画やERP選定ができたら、要件定義に入ります。要件定義では、実現したい業務プロセスとERP機能とのフィット&ギャップ分析などを行うことが一般的です。
近年では、ベストプラクティスとなるERPの標準機能に自社の業務プロセスを合わせる「Fit to Standard」の考え方が主流となっています。自社の業務プロセスに合うようERPをカスタマイズする方法もあるため、関係者間で検討しながら自社に合ったアプローチを選択しましょう。

また、導入後に社内で混乱が生じないよう、あらかじめ現場責任者や業務現場のキーマンなどを巻き込んで検討していくことが重要です。

ERP導入

ERPの要件定義やカスタマイズができたら、単体テストや結合テスト、総合テストなどのテストを段階的に実施していきます。また、導入後にユーザーがERPをスムーズに活用できるよう、マニュアルを整備していくことも大切です。

マニュアル作成時は、業務現場の担当者のITリテラシーにバラツキがあることも考慮し、なるべく平易でわかりやすい表現を用いるようにしましょう。
テスト終了後は、必要なデータ移行やユーザー情報の初期登録を実施したうえで、まずは業務影響を最小限に留めるために試行的に導入することが有効です。試行導入において、要件通りに業務運用が遂行できるか、ユーザーによるシステム操作に問題がないかなどを確認していきましょう。

そして、試行導入で検出した課題なども反映し、本格的な導入を実施していきます。

運用・保守

ERP導入後は、運用が定着するまでトラブルやユーザーからの質問が生じやすくなります。想定外のトラブルなどにも対応できるよう、ERP導入後は臨戦体制を整備するとともに、ベンダーからのサポートを受けられるようにしておくことが重要です。

加えて、ERP導入によってプロジェクト計画時に立てたビジネス上の目標が達成されたかどうかの検証も忘れずに行うようにしましょう。
目標に対する進捗度合も確認しながら、定期的に運用状況の確認や改善要望の収集などを行うことが大切です。

詳しくはこちらの記事もご覧ください。
参考記事:ERP導入のメリットとは?ERP導入の手順やメリットを紹介

中小企業に向いているERP

中小企業に向いているERPに関して、以下の2点を解説します。

  • 中小企業にはクラウド型ERPが適している
  • 中小企業がERPを選定する際に意識しておきたいこと

それぞれの項目を確認することで、中小企業に適したERPを判断できるようになります。

中小企業にはクラウド型ERPが適している

中小企業にとっては、低コストかつスピーディーな導入が可能なクラウド型ERPが適しています。

そもそも中小企業がERP導入を検討する主な理由には、定型業務の効率化による従業員の生産性向上や経営資源の有効活用、情報システム部門の負担軽減、業務の属人化解消などが挙げられます。

なるべく自社運用の負荷を減らしつつ、低コストで経営資源の有効活用や業務効率化を図るためには、クラウド型ERPが効果的です。

中小企業がERPを選定する際に意識しておきたいこと

中小企業がERPを選定する際は、できるだけ社内の負担を軽減できるよう、ベンダーからのサポート体制やシステムの操作性を意識しておくことがポイントです。

社内に情報システムの有識者が潤沢にいないケースも少なくないため、社内のシステム運用に依存しなくて良いよう十分なベンダーサポートを受けられるかを確認しておきましょう。
また、社内へのスムーズなERP導入や現場教育を行えるように、IT知識がなくても操作しやすいユーザーインターフェースであることも重要なポイントです。

詳しくはこちらの記事もご覧ください。
参考記事:中小企業がクラウドERPを選ぶポイント|導入率やおすすめ製品も紹介

クラウド型ERPの導入費用

クラウド型ERPの導入費用に関して、以下2つの内容を解説します。

  • クラウド型ERPの費用項目
  • クラウド型ERPの費用例

それぞれの項目を確認することで、クラウド型ERPの導入費用について理解を深められるでしょう。

クラウド型ERPの費用項目

中小企業におすすめのクラウドERP型における費用としては、以下の項目が挙げられます。

費用項目 概要
初期導入費用 初期導入に必要な費用。基本的には少額で、コンサルティングなどを利用する場合はその分費用が増加する。
ライセンス費用 契約1件あたりに発生するロイヤリティ費用。オンプレミス型よりも少額であることが多い。
サブスクリプション費用 ユーザーライセンス数に応じて増減する費用。
保守・運用費用 システムのバージョンアップ費用やベンダー管理費用。
カスタマイズ・機能追加 自社の業務プロセスに合わせて機能追加や改善を行うために必要な費用。

クラウド型ERPの費用例

ERP導入費用は、各社の要件や導入規模などによって異なるため、一概には断定できません。そこで、ここではクラウド型ERPの費用例として、「GRANDIT miraimil」を紹介します。

「GRANDIT miraimil」は、月額料金45万円~の料金体系となっており、低コストかつ最短3カ月でのスピード導入が可能です。従来のオンプレミスERP(GRANDIT)と比較して、平均80%の導入コストを削減しています。
業界初の中小企業向けクラウドERPとして商社や卸売業、サービス業に特化しており、対象業界であればカスタマイズなしで利用することも可能です。

詳しくはこちらの記事もご覧ください。
参考記事:クラウドERPの導入費用の目安|価格はERPパッケージごとに異なる?

ERPの今後のトレンド

ERPの今後のトレンドとしては、「ポストモダンERP」が浸透していくことが予想されます。ポストモダンERPとは、ガートナー社が提唱した次世代型のERPを表す言葉です。

日本国内では、システムの老朽化やブラックボックス化が懸念される「2025年の崖」問題を背景に、多くの企業がDX推進として社内システムの刷新を推進しています。そしてポストモダンERPは、現在取り組まれているDX推進に適したERPとされています。

ポストモダンERPのスタイルは、ERP導入の対象領域を一部のコア業務のみに絞り、残りのフロント業務や不足する機能はクラウドサービスなど複数のアプリケーションから必要に応じて連携させる形です。
ポストモダンERPの形を取り入れることで、変化の激しいビジネス環境に柔軟に対応しながら、企業の競争力強化を目指せることが利点です。

従来型とポストモダンのERPを比較した画像

ポストモダンERPにおいても、コア業務へ導入するERPはSaaS型ERPなどのクラウド型ERPが推奨されているため、やはり低コストかつ運用負荷の少ないクラウド型ERPを選定しておくことが望ましいといえるでしょう。

ERP導入のメリット・デメリットを踏まえて利用を検討しよう

ERPの導入について考える際は、ここまで紹介したメリット・デメリットを踏まえ、業務改善の費用対効果が高いかを慎重に検討することが重要です。

ERPの導入がおすすめの企業の一例として、以下のような企業が挙げられます。

  • スピーディかつ合理的な経営判断を行いたい企業
  • 社内全体の業務を効率化したい企業
  • 自社のセキュリティ対策を強化したい企業

ERPをシステム導入することで、各部署のデータがリアルタイムで反映されるため、全体のデータを素早く確認・分析することができ、迅速な経営判断を実現できます。

また、データの一元管理をすることで各部署の無駄な作業を削減できるほか、一部業務を自動化もできるため、業務効率を向上しやすいです。

社内の重要情報を一元管理することで、ハッキングやウイルス攻撃などの情報セキュリティ対策を取りやすくなる点も大きなメリットと言えるでしょう。

上記に該当する企業で、ERPのシステム導入に関心がある場合は、ERP製品を取り扱っている会社に一度気軽に相談してみることをおすすめします。

「GRANDIT miraimil」では、事前相談から無料の資料提供、相談後の無料トライアルの提供まで行っているため、ぜひ気軽にご相談ください。

【企業規模別】メリットが大きいERP製品を紹介

ここからは、企業規模別にメリットが大きいおすすめのERP製品をご紹介します。

  • GRANDIT miraimil|中小企業向け
  • GRANDIT|中堅(準大手)企業向け

おすすめのERP製品を知ることで、ERP製品選びに失敗しにくくなるでしょう。

GRANDIT miraimil|中小企業向け

GRANDIT miraimilの強み・特徴

  • 経営で必要となることが多い11種類の基幹業務のシステムを利用できる
  • 日本の中小企業の特徴に合わせて設計されたERPパッケージである
  • 運用管理やトラブル対応の際は専門のエンジニアに手厚くサポートしてもらえる

「GRANDIT miraimil」は「GRANDIT株式会社」が提供する中小企業向けのERPパッケージで、中小企業ならではの細かなニーズを満たせるよう設計されています。

「GRANDIT miraimil」は中小企業の経営で用いられることの多い11種の基幹業務に対応しており、利用する各企業の業種・業態に合わせて、必要な機能をピックアップして利用することが可能です。

すでに多くの業務を想定してパッケージが作成されているため、自社に会うものを手軽に導入しやすいでしょう。

また、日本の中小企業に適した設計になっているため、導入時に調整が必要な項目が少なく、費用負担を抑えつつスピーディーに運用を開始できます。

ERPに精通したエンジニアに導入から運用管理まで手厚くサポートしてもらえるため、社内のIT部門の業務負担を軽減しやすいです。

GRANDIT miraimilは「システム導入時のコストを抑えつつスピーディーに導入したい中小企業」や「IT部門の業務リソースが十分にない中小企業」におすすめです。

GRANDIT miraimilの機能の詳細や導入コスト・運用コストについて知りたい場合は、以下よりご相談・資料をご請求ください。

GRANDIT|中堅(準大手)企業向け

GRANDIT miraimilの強み・特徴

  • ネットワーク上で社内の重要なデータを一元管理できる
  • 幅広い業種・業態に対応している
  • 国内70社以上(※1)のパートナー企業のノウハウ共有で適切な改善を見込める

「GRANDIT」は「GRANDIT株式会社」が提供する凖大手企業向けのERPパッケージです。これまでに1,300社以上(※2)の企業に導入された実績を持ち、信頼性の高い製品と言えます。

(※1.2)公式サイトに記載

「GRANDIT」は、オンプレミス型でありながら機能を追加することで、基幹業務に関する情報を部門を超えてWeb上で一元管理できます。社内の基幹情報がリアルタイムで反映されるため、最新情報を場所・端末問わず確認可能です。

また、幅広い業種・業態に適応できるよう設計されているため豊富な機能を備えており、どの会社にも対応しやすい柔軟な導入形態を実現しています。

さらに、「GRANDIT」は業種の異なる複数の企業が集まってノウハウを共有する「コンソーシアム方式」をベースに開発されています。

さまざまな企業のベストプラクティスが反映されているため、業務効率化の再現性が高いと言えるでしょう。

GRANDITは「社内に多くの部門を抱えており、管理が煩雑になっている企業」や「さまざまな会社の管理ノウハウを参考に業務改善を図りたい企業」などにおすすめです。

GRANDITの機能の詳細や導入コストについて知りたい場合は、以下よりご相談・資料をご請求ください。

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ERPのメリットに関するよくある質問

ERPのメリットに関するよくある質問として、以下の内容が挙げられます。

  • 事業規模に応じてERPのメリットを享受できるか異なる?
  • ERPのメリットや必要性を判断できないときは?

それぞれの質問の詳細について見ていきましょう。

事業規模に応じてERPのメリットを享受できるか異なる?

ERPでメリットを教授する際には、事業規模の大きさは関係ありません。

システムで管理する業務は、一般的な会社であれば対応していることが多い基幹業務です。そのため、事業規模の大小に関係なくメリットを享受できます。

また、人材不足や業務にかけるコスト削減は多くの会社にとって課題になっている場合が多く、ERPのシステム導入は事業規模に関係なく検討の余地があると言えるでしょう。

ERPのメリットや必要性を判断できないときは?

ERPのメリットや必要性を判断できないときは、気になるパッケージを提供しているベンダーにまずは相談してみることをおすすめします。

ERPをシステム導入している企業はここ数年で全国的に拡大しており、システム導入にメリットを感じる企業は多いです。

そのため、どの企業であってもERPのメリットを享受できる可能性は高いと言えます。

出典:ITR Market View:ERP市場2022

ERPパッケージのベンダーは無料相談に対応していることが多いため、気になるERPパッケージがあれば気軽に問い合わせてみることをおすすめします。

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