ERPのメリット・デメリットを解説|ERPの導入は必要?|ERPの導入は必要?

本記事のまとめ
- ERPは経営に必要な資源を合理的に管理する考え方であり、この考え方を実現するための方法として、ERPのシステム導入がある
- ERPを導入することで「企業全体の業務効率が上がる」「迅速な経営判断が可能になる」「社内データのセキュリティ強度が上がる」などのメリットを享受できる
- 一方で「導入コストがかかる」「運用のための教育が必要になる」などのデメリットも存在する
- 中小企業でERPを導入したい場合には「GRANDIT miraimil」、中堅・準大手企業でERPを導入したい場合には「GRANDIT」の利用がおすすめ
本記事では、ERPの概要やメリット・デメリットについて解説しています。
本記事を読むことで、ERPが自社に必要かについて判断しやすくなるため、ERPの導入を検討している場合は、ぜひ本記事をご参考ください。
目次
【ERPの必要性を考える前に】ERPの概要を解説
ERPの概要について、以下の観点から解説していきます。
- ERPとは
- 基幹システムとの違い
それぞれの項目を確認することで、ERPを基礎から理解できるようになります。
ERPとは
ERPは「Enterprise Resources Planning」の略称であり、経営に必要とされている資源(ヒト・モノ・カネ)を有効活用するために管理する考え方です。
経営資源の情報を一元管理することで、合理的な経営を実現することを目的としています。
また、すでにある各基幹業務のベストプラクティスを採用することで、業務効率化を推進できる点もERPの特徴です。
エンタープライズ・リソース・プランニング(英: enterprise resource planning、ERP)とは、企業全体を経営資源の有効活用の観点から統合的に管理し、経営の効率化を図るための手法・概念のこと。
引用:Wikipedia
上記のようなERPの考え方を現場で実現するうえで、各部署の情報を一元管理できるシステムが開発されています。
基幹システムとの違い
基幹システムとは、各部門の情報管理・業務効率化を目的としたシステムです。基幹システムを導入することで、各部署・部門の業務改善を行えます。
例として、在庫管理システムを導入することで、在庫管理を担う部署は在庫状況をリアルタイムで正確に把握できるほか、管理の調整を進めやすくなります。
一方ERPは、経営に必要な情報を、複数部門をまたいで効率的に一元管理することを目的としたシステムです。
例として、販売管理部の受注データや在庫データをシステムに反映させることで、それをもとに生産管理部は製造計画を立てられます。他部署のデータがリアルタイムに把握できることで、過剰在庫のリスクが防ぎやすくなるほか、連絡の手間を省くことが可能です。
このようにERPをシステム導入することで、特定の部門に加えて会社全体の業務効率化や経営判断に貢献できます。
ERPを導入するメリット
ERPを導入するメリットには、以下の点が挙げられます。
- 既存データの一元管理ができる
- データをリアルタイムで確認できる
- 一部業務を自動化できる
- 社内データのセキュリティ強度が上がる
- システム管理の工数を削減できる
- 提供サービスの質の向上に活かせる
それぞれの項目を確認することで、ERPが自社に必要なツールか判断しやすくなります。
既存データの一元管理できる
ERPを導入することで、各部署をまたいで既存データの一元管理が実現できます。これにより、以下のようなベネフィットを得られます。
- 部署間のやり取りの削減につながる
- 企業全体の業務効率が上がる
それぞれのベネフィットについて詳しく見ていきましょう。
部署間のやり取りの削減につながる
既存データの一元管理をすることで、部署間のやり取りの手間を軽減しやすくなります。
データを一つのプラットフォームで一元管理することで、他部署でなければわからないような情報もシステム上でまとめて確認できます。
その結果、他部署にわざわざ連絡して確認する手間を省きやすくなるでしょう。
例として、ERPを導入した場合、生産管理部門で入力された情報は在庫管理部門や販売部門の担当者もリアルタイムで確認可能です。
そのため、在庫管理部門が在庫過多にならないよう生産量をコントロールしたり、販売部門の担当者が客先で在庫状況をリアルタイムで確認できるようになります。
やり取りの削減に加え、作業量や連絡が少なくなることによる、人的ミスの軽減も期待できるでしょう。
企業全体の業務効率が上がる
既存データの一元管理をすることで、企業全体の業務効率が上がりやすくなります。
先述の通り、他部署に確認する時間を削減できたり、今まで部署ごとに二重で集計していた項目を削減できたりします。
無駄な作業を削ることで、各部署はコア業務に注力する時間を確保しやすくなり、企業全体の業務効率が改善しやすくなるでしょう。
データをリアルタイムで確認できる
ERPを導入する別のメリットは、データをリアルタイムで確認できることです。データをリアルタイムで確認できると、以下のようなベネフィットを得られます。
- 迅速な経営判断が可能になる
- 全体データをもとに早い分析ができる
それぞれの項目について詳しく見ていきましょう。
迅速な経営判断が可能になる
データをリアルタイムで確認できると、迅速な経営判断が可能になります。
各部門で入力された情報が即時にデータとして反映され、会社全体で確認できるようになると、最新の情報をもとにタイムリーな判断を行いやすくなるでしょう。
また、気になるデータを各部署に確認する必要がなくなることから、短時間で俯瞰的に全体業務の流れを確認可能です。
IT化が進んでいる現代においては、ビジネスにおけるスピード感が重視されています。経営陣や現場の判断を迅速に行う上で、ERPのシステム導入の重要度は高まると言えるでしょう。
全体データをもとに早い分析ができる
データをリアルタイムで確認できると、全体データをもとに早い分析を行いやすくなります。
データがリアルタイムで反映されることで、会社全体の最新の状況をスピーディに確認可能です。その結果、最新の全体データを素早く把握・分析ができ、迅速な経営判断を実現しやすくなります。
設置している部門が多岐にわたる企業では、全体データを素早く収集・分析することは容易なことではありません。
また、ERPパッケージによっては、元からの仕様やカスタムをすることで各部署のデータを自動集計できる機能があるものも存在します。
一部業務を自動化できる
ERPを導入するメリットとして、一部業務を自動化できる点も挙げられます。
例として、数値の集計や統計の作成をシステム内で自動で実行可能です。
業務を自動化することで、各部門の社員が都度手作業で行う業務を削減できるほか、人為的なミスの発生を防止しやすくなります。
社内データのセキュリティ強度が上がる
ERPを導入すると、社内データのセキュリティ強度が上がります。
社内の重要情報が部署ごとにバラバラに保管されていると、管理者の目が届かないところで、情報の二次利用や情報漏洩が起きてしまう恐れがあります。
この点、一元管理が徹底されるとデータの管理が容易になり、担当者の不穏な動きがあった場合に発見しやすくなるでしょう。
また、社内で蓄積されている情報を一元管理することで、ハッキングやウイルス攻撃などに対してのセキュリティ対策を取りやすくなります。
システム内では、情報の閲覧権限やアクセス許可を設定できるため、情報の内部統制をスムーズに行うことが可能です。
企業には顧客や社員の個人情報データを抱えている場合が多く、流出してしまうと企業の社会的信頼を失いかねないです。そのため、情報セキュリティの強化は重要なポイントと言えるでしょう。
システム管理の工数を削減できる
ERPを導入することで、システム管理の工数を削減できます。
ERPでは会社全体のシステムが一つに統一されるため、社内システムに関する各部署からの問い合わせ対応にかかる手間が削減されやすいです。
さらに、クラウド型のERPであればシステムの運用や保守点検をベンダー側で行ってくれることも多く、社内でシステム管理を行う工数を削減しやすくなります。
システムの管理には専門的な知識が必要になるケースが多いため、社内に適任者がいない場合には、ベンダー側でシステム管理を行ってくれるかどうかは重要なポイントです。
提供サービスの質の向上に活かせる
ERPを導入する別のメリットとして、提供するサービスの質向上に活かせる点が挙げられます。
ERPで顧客への販売情報を把握しやすくなるため、顧客の属性や需要に応じた良質なサービスを提供できます。
例として、営業部門が顧客に対して販売している商品が欠品にならないよう、システム上で過去の販売数量やリードタイムに応じて在庫補充することが可能です。従来であれば、営業部門が購買部門に問い合わせする手間が発生していた時間を削減できます。
このように、ERPであれば他部署の情報を速やかに把握しやすいです。顧客対応を柔軟かつスピーディーに行いやすくなり、その結果顧客満足度の向上も期待できます。
ERPを導入するデメリット・注意点
ERPを導入するデメリットや注意点として、以下の内容が挙げられます。
- 導入コストがかかる
- 自社に適したERPを検討する必要がある
- 運用のための教育が必要
それぞれの項目を確認することで、ERPのデメリットを踏まえた上で利用を検討できるようになるでしょう。
導入コストがかかる
ERPを導入するデメリットとして、導入コストが発生する点が挙げられます。
システムの利用にかかる費用には、導入時にかかるイニシャルコストと、運用時にかかるランニングコストの2種類があります。
それぞれのコストの具体例を下表にまとめました。
コストの種類 | 具体例 |
---|---|
イニシャルコスト |
|
ランニングコスト |
|
導入を検討する際は、発生するコストと導入するメリットを比較して、費用対効果が高いか判断する必要があります。
なお、クラウド型のERPであれば、費用と手間を比較的抑えながらERPを導入できるケースが多いです。
自社に適したERPを検討する必要がある
ERPを導入するデメリットとして、自社に適したERPパッケージを検討する必要がある点も挙げられます。
ERPのパッケージは複数あり、それぞれ独自の特徴を有している場合が多いです。
自社の課題解決に繋がらないERPパッケージを採用してしまうと、かえって業務効率が落ちてしまう可能性があります。
基幹業務の管理方法は企業により異なり、各社で独自の管理体制があるケースが多いため、自社に適したERPパッケージを選定するのは容易ではありません。
しかし、一度導入してしまうと費用面や現場対応の工数の面から変更は難しくなるため、導入前によく吟味することが必要です。
自社に適したものがわからない場合は、ERPのコンサルタントやERPパッケージの提供業者に相談してみることをおすすめします。
運用のための教育が必要
ERPを導入するデメリットには、運用のための教育が必要になる点も挙げられます。
システムを社内で効率的に運用するには、各部門の担当者がシステムの目的や利用方法を把握しておかなければなりません。
各部門で正確に情報入力やデータの更新を行わないと、不正確な情報が蓄積され、全体で誤った経営判断につながる恐れがあります。
加えて、システムには重要な情報が一元管理されるため、情報漏洩を防ぐためにもネットワークセキュリティに関する社内教育も必要です。
さらには、システム変更に伴い一部の業務慣習を変更する場合も多いため、変更点の全体共有を行わなければなりません。
ERP導入のメリット・デメリットを踏まえて利用を検討しよう
ERPの導入について考える際は、ここまで紹介したメリット・デメリットを踏まえ、業務改善の費用対効果が高いかを慎重に検討することが重要です。
ERPの導入がおすすめの企業の一例として、以下のような企業が挙げられます。
- スピーディかつ合理的な経営判断を行いたい企業
- 社内全体の業務を効率化したい企業
- 自社のセキュリティ対策を強化したい企業
ERPをシステム導入することで、各部署のデータがリアルタイムで反映されるため、全体のデータを素早く確認・分析することができ、迅速な経営判断を実現できます。
また、データの一元管理をすることで各部署の無駄な作業を削減できるほか、一部業務を自動化もできるため、業務効率を向上しやすいです。
社内の重要情報を一元管理することで、ハッキングやウイルス攻撃などの情報セキュリティ対策を取りやすくなる点も大きなメリットと言えるでしょう。
上記に該当する企業で、ERPのシステム導入に関心がある場合は、ERP製品を取り扱っている会社に一度気軽に相談してみることをおすすめします。
「GRANDIT miraimil」では、事前相談から無料の資料提供、相談後の無料トライアルの提供まで行っているため、ぜひ気軽にご相談ください。
【企業規模別】メリットが大きいERP製品を紹介
ここからは、企業規模別にメリットが大きいおすすめのERP製品をご紹介します。
- GRANDIT miraimil|中小企業向け
- GRANDIT|中堅(準大手)企業向け
おすすめのERP製品を知ることで、ERP製品選びに失敗しにくくなるでしょう。
GRANDIT miraimil|中小企業向け
GRANDIT miraimilの強み・特徴
- 経営で必要となることが多い11種類の基幹業務のシステムを利用できる
- 日本の中小企業の特徴に合わせて設計されたERPパッケージである
- 運用管理やトラブル対応の際は専門のエンジニアに手厚くサポートしてもらえる
「GRANDIT miraimil」は「GRANDIT株式会社」が提供する中小企業向けのERPパッケージで、中小企業ならではの細かなニーズを満たせるよう設計されています。
「GRANDIT miraimil」は中小企業の経営で用いられることの多い11種の基幹業務に対応しており、利用する各企業の業種・業態に合わせて、必要な機能をピックアップして利用することが可能です。
すでに多くの業務を想定してパッケージが作成されているため、自社に会うものを手軽に導入しやすいでしょう。
また、日本の中小企業に適した設計になっているため、導入時に調整が必要な項目が少なく、費用負担を抑えつつスピーディーに運用を開始できます。
ERPに精通したエンジニアに導入から運用管理まで手厚くサポートしてもらえるため、社内のIT部門の業務負担を軽減しやすいです。
GRANDIT miraimilは「システム導入時のコストを抑えつつスピーディーに導入したい中小企業」や「IT部門の業務リソースが十分にない中小企業」におすすめです。
GRANDIT miraimilの機能の詳細や導入コスト・運用コストについて知りたい場合は、以下よりご相談・資料をご請求ください。
GRANDIT|中堅(準大手)企業向け
GRANDIT miraimilの強み・特徴
- ネットワーク上で社内の重要なデータを一元管理できる
- 幅広い業種・業態に対応している
- 国内70社以上(※1)のパートナー企業のノウハウ共有で適切な改善を見込める
「GRANDIT」は「GRANDIT株式会社」が提供する凖大手企業向けのERPパッケージです。これまでに1,300社以上(※2)の企業に導入された実績を持ち、信頼性の高い製品と言えます。
(※1.2)公式サイトに記載
「GRANDIT」は、オンプレミス型でありながら機能を追加することで、基幹業務に関する情報を部門を超えてWeb上で一元管理できます。社内の基幹情報がリアルタイムで反映されるため、最新情報を場所・端末問わず確認可能です。
また、幅広い業種・業態に適応できるよう設計されているため豊富な機能を備えており、どの会社にも対応しやすい柔軟な導入形態を実現しています。
さらに、「GRANDIT」は業種の異なる複数の企業が集まってノウハウを共有する「コンソーシアム方式」をベースに開発されています。
さまざまな企業のベストプラクティスが反映されているため、業務効率化の再現性が高いと言えるでしょう。
GRANDITは「社内に多くの部門を抱えており、管理が煩雑になっている企業」や「さまざまな会社の管理ノウハウを参考に業務改善を図りたい企業」などにおすすめです。
GRANDITの機能の詳細や導入コストについて知りたい場合は、以下よりご相談・資料をご請求ください。
ERPのメリットに関するよくある質問
ERPのメリットに関するよくある質問として、以下の内容が挙げられます。
- 事業規模に応じてERPのメリットを享受できるか異なる?
- ERPのメリットや必要性を判断できないときは?
それぞれの質問の詳細について見ていきましょう。
事業規模に応じてERPのメリットを享受できるか異なる?
ERPでメリットを教授する際には、事業規模の大きさは関係ありません。
システムで管理する業務は、一般的な会社であれば対応していることが多い基幹業務です。そのため、事業規模の大小に関係なくメリットを享受できます。
また、人材不足や業務にかけるコスト削減は多くの会社にとって課題になっている場合が多く、ERPのシステム導入は事業規模に関係なく検討の余地があると言えるでしょう。
ERPのメリットや必要性を判断できないときは?
ERPのメリットや必要性を判断できないときは、気になるパッケージを提供しているベンダーにまずは相談してみることをおすすめします。
ERPをシステム導入している企業はここ数年で全国的に拡大しており、システム導入にメリットを感じる企業は多いです。
そのため、どの企業であってもERPのメリットを享受できる可能性は高いと言えます。
ERPパッケージのベンダーは無料相談に対応していることが多いため、気になるERPパッケージがあれば気軽に問い合わせてみることをおすすめします。
