ERP導入プロジェクトの特徴と導入担当者に必要な基礎知識|ERP導入担当者になったら何をする?

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公開日:2023.8.18
更新日:2023.8.18
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最近では「従業員の生産性向上」、「経営資源の効率的な運用」、「業務管理の最適化」、「各業務の属人性を減らす」などの狙いで中小企業でもERPを導入する企業が増えています。本コラムでは自社でERPを導入する際の「ERP導入担当者」に選ばれた場合に知っておく必要があることや注意点について解説します。

1. ERP導入担当者の役割り

ERP(Enterprise Resource Planning)導入担当者としての役割は、組織にERPシステムを導入するプロジェクトを計画し、実施することです。以下に、ERP導入担当者としての主なタスクと責任をいくつか挙げます。

  1. プロジェクト計画

    ERP導入のプロジェクト計画を立てることが重要です。これには、目標の設定、スケジュールの策定、リソースの割り当て、予算の作成などが含まれます。

  2. リーダーシップ

    ERP導入プロジェクトのリーダーとして、プロジェクトメンバーを指導し、彼らの業務を調整します。プロジェクトの進捗状況を管理し、問題が発生した場合には解決策を見つける役割を果たします。

  3. システム選定

    ERPシステムの選定プロセスに関与し、組織の要件に最も適したシステムを選びます。ベンダーとの協力関係を築き、デモンストレーションや評価を通じて、システムの適合性を確認します。

  4. システム設定とカスタマイズ

    選んだERPシステムを組織のニーズに合わせて設定し、カスタマイズする必要があります。これには、業務プロセスのマッピング、データの移行、ユーザー設定などが含まれます。

  5. トレーニングとサポート

    ERPシステムの使用方法を従業員にトレーニングし、サポートを提供します。ユーザーがシステムを適切に活用できるようにするために、トレーニング資料やワークショップを作成し、ヘルプデスクやサポートチームを組織しておく必要があります。

  6. プロジェクトの監視と評価

    プロジェクトの進捗状況を定期的に監視し、プロジェクトの成功基準に基づいて評価します。問題やリスクが発生した場合には、適切な対策を講じてプロジェクトの進行を管理します。

  7. 社内メンバーとのコミュニケーション

    社内メンバーとの密接なコミュニケーションを確保し、メンバーからのフィードバックや要望を収集します。現場のニーズを理解し、システムの改善や追加機能の提案を行います。

  8. プロジェクトの文書化

    プロジェクトの文書化を適切に行い、プロジェクト計画、要件定義書、カスタマイズの仕様書、トレーニング資料などを作成します。これにより、プロジェクトの進捗状況や決定事項が明確になり、将来のレビューやプロジェクトの評価などに役立ちます。

  9. システムの継続的な改修

    システムの導入後も、システムの継続的な改善と最適化を行う必要があります。現場からのフィードバックや業務プロセスの変化に対応し、システムのアップグレードや機能追加を検討します。

以上が一般的なERP導入担当者の主な役割になります。ただし、具体的なプロジェクトの要件や組織のニーズによっては、上記のタスクに加えてさらに多くの役割が求められることもあります。プロジェクトの成功に向けては、チームとの協力や組織全体のサポートも重要です。

ここまでコラムを読んで「こんなのやったことがない!」、「何から手を付けて良いかまるでわからない」と感じた方も多いのではないでしょうか?でも安心してください、ERP導入プロジェクトを成功させるためには、適切な支援体制を整えることが重要で、そのために以下のような支援を受けることが一般的です。

2. ERP導入プロジェクトを成功させるための支援体制

  1. ベンダーのサポート

    ERPシステムの導入には、ベンダーとの協力関係が重要です。ベンダーはシステムの提供、カスタマイズ、トレーニング、サポートなどの面で支援を提供します。ベンダーとの契約条件やサービスレベルを明確にし、適切なコミュニケーションと協力関係を確立することで、適切な導入支援を受けることができます。

  2. 外部PMOのサポート

    自社にERP導入経験者が不在、若しくは経験が少ない、十分な工数が確保できないなどの場合、外部のプロジェクトマネジメントオフィス(PMO)によるサポート受けることができます。

    ①プロジェクトマネジメント方法論の提供
    外部PMOは、プロジェクトマネジメントのベストプラクティスや手法に精通しています。PMOは経験豊富なプロジェクトマネージャーやコンサルタントで構成され、適切なプロジェクトマネジメントメソドロジーを導入するためのガイダンスやサポートを提供します。

    ②プロジェクト計画とスケジュールの策定
    外部PMOは、プロジェクト計画とスケジュールの策定において支援を提供します。プロジェクトの要件や目標に基づいて、適切なタスクの定義、スケジュールの作成、リソースの割り当てなどを支援します。

    ③プロジェクト監視と進捗管理
    外部PMOは、プロジェクトの監視と進捗管理をサポートする役割を果たします。定期的な進捗報告やレビューを実施し、プロジェクトの進行状況を評価し、問題やリスクの早期発見と対策の策定を支援します。

    ④コミュニケーションと関係者管理
    ERP導入プロジェクトでは、多くの関係者が関与します。外部PMOは、関係者のコミュニケーションと関与を管理するためのガイダンスとサポートを提供し、プロジェクトのステークホルダーとの適切なコミュニケーションを確保します。

    ⑤リスク管理と品質保証
    外部PMOは、リスク管理と品質保証のサポートも提供します。リスクの特定と評価、リスク対策の策定、品質管理プロセスの確立など、プロジェクトの成功を妨げる可能性のあるリスクや品質問題に対処するための支援を行います。外部PMOは、リスク管理手法や品質管理のベストプラクティスに基づいて、プロジェクトチームにアドバイスやガイダンスを提供します。

    ⑥変更管理
    ERP導入プロジェクトでは、業務プロセスやシステムの変更が発生する場合があります。外部PMOは、変更管理プロセスの策定や実施を支援し、変更の影響評価や優先順位付け、変更の正確な実施を確保するための手法を提供します。

    ⑦ベンダー管理
    ERPシステムの導入には、ベンダーとの効果的な協力が不可欠です。外部PMOは、ベンダーとの契約管理やパフォーマンス評価を支援し、ベンダーとのコミュニケーションや調整を円滑化する役割を果たします。

  3. 外部PMOのサポートには、プロジェクトの成功を確保するためのプロジェクトマネジメントの専門知識と経験が含まれます。外部PMOの支援によりプロジェクトの計画、監視、制御、コミュニケーション、品質保証、リスク管理など、様々な側面でサポートを受けることができます。

    3. PMO支援サービス for GRANDIT miraimil

    「PMO支援サービス for GRANDIT miraimil」は、クラウドERP「GRANDIT miraimil」に精通したコンサルタントによる、PMO支援サービスで、中小企業におけるERP導入効果を最大化するために提供するサービス。

    「計画策定」や「現状分析」、「要件定義」などのERP導入に必要な工程をクラウドERP導入に合わせて最適化することにより、全体スケジュールや進捗管理、課題解決管理、品質管理などのプロジェクトマネジメントの全般支援からプロジェクト評価報告などまで、ユーザー企業でのPMOの負担を大幅に軽減し、プロジェクトのリスク低減と導入効果の最大化を支援します。

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